毎年、新年度になると色々な会社さんから中学・高校・大学入試の受験情報誌が新たに発刊されます。それらを元に受験に関する情報収集を行っています。
高校受験の情報で特に有名な晶文社さんから出版されている『高校受験案内』もその内の一つです。先月発刊されましたので、こちらも要チェックです。
また昨年度の入試より都立高校入試に男女別の定員枠がなくなりましたので、それによる影響がどのように出たのか、楽しみにしていました。
さて、情報の確認と・・・
ん・・・
あれ・・・
えーーー・・・ 😯
内容と言いますか、雑誌自体の性質が色々と変わりすぎていて驚いてしまいました・・・💦
まず、例年までは「合格の可能性ほぼ確実80%」の値が基準となっていたのですが、今年は「合格の可能性60%」が基準値(目立つ値)とされており、全体的に偏差値表記が低下してしまっていました。各学校の偏差値が低下しているように感じられてしまいます。
例)
下のデータは、同じ私立高校の2023データ(1つ目)と2024データ(2つ目)です。
1つ目のデータでは総選クラスの偏差値が「52」に見えるのですが、2つ目のデータでは「49」に見え、偏差値が下がってしまっているように見えます。これは注意ですね。
2023(1つ目)のデータで「52」に該当するものは、2024(2つ目)のデータでは「53」になります。
そもそもですが、色々見ているうちにあることに気が付きました。
よく見るとデータの出所が変わっていたのです。
今までは「Wもぎ」さんのデータが使われていたのですが、今年度から「Vもぎ」さんを中心としたデータに変わっていたのです。
なるほどと・・・
Vもぎさんのデータは、模試でも「合格の可能性60%」をベースとしているため、偏差値が低くでる仕様となっています。
それが今回のこの情報誌に採用されていることが影響しているようです。
「合格の可能性80%」のデータを見ることで今までと同じようなデータを得られはするのですが、もう一点あることに気が付きました。
昨年までのデータと比べますと、全体的に私立高校の偏差値が高めに出ており、都立高校の偏差値が低めに出てしまっているのです。都立と私立の偏差値を比較してはいけないのかもしれませんが、少し整合性が取れていないように思いました(個人の感想です)。
都立高校の偏差値は、都立高校の中で比較した偏差値ですので、もちろん数値自体は正しいと思うのですが、各高校の合格実績を見比べてみても、私立高校の偏差値に比べ都立高校の偏差値が低くなってしまっているように感じてしまいました(あくまで個人の感想です)。
都立高校合格確率60%の偏差値データは以下のようになっていました(近隣高校一部のみ)。
豊多摩高校SS61
井草高校SS55
石神井高校SS54
武蔵丘高校SS49
鷺宮高校SS47
杉並高校SS46
田無高校SS42
杉並総合SS41
これがメインのデータとなってしまっています。
これを見て、通っている都立高校の生徒が叫んでいました。「うちの学校の偏差値低くなっているじゃん💦」と皆ショックを受けていました。
「違うんだよ!これは~~~~~」と説明していきました。
この数値を見て、難易度を勘違いしてしまう方が出てしまうかもしれないところも少し怖いところです。
色々な点で少し説明が必要かもしれません。
また例えば当塾では例年私立杉並学院高校を併願校として、都立武蔵丘高校を第一希望として受験する生徒の方が一定数います。その生徒さんを例にしてみますと
今までのデータの場合
併願校 杉並学院SS54
第一志望校 武蔵丘高校SS54
だったのですが、
今年のデータの場合
併願校 杉並学院SS56
第一志望校 武蔵丘高校SS51
を受験する、といった状況が起こってしまうのです💦
受験する側の立場からすると何とも言えない気持ちになるような気がします・・・
さて、これどうしましょう・・・
晶文社さんの「高校受験案内」には今までも大変お世話になっており、とても見やすくデータも正確で素晴らしい情報誌です。色々な経緯があり、今年も考えに考えて作られたか渾身の1冊になっているかと思いますので、今年もデータを利用させていただきたいと思います。
このデータをいかに自塾に取り入れさせていただくかがポイントになるかと思いますので、この情報をもとに当塾でオリジナルの受験情報資料を作成してまいります。
保護者の方によりよい情報を提供できるように、形を整え進路指導をしっかりさせていただきたいと思います!